第七回「いいね!働き方コーデのオトナ診断」~就活中の大学生が派遣社員に抱く率直なイメージとは~

更新日:2018/08/16

第七回「いいね!働き方コーデのオトナ診断」
就活中の大学生が派遣社員に抱く率直なイメージとは
~世間一般に蔓延する「正社員=勝ち組」の考え方の是非~

仕事に価値(メリット)を提供する「Job Merit」のワークコンシェルジュのジョブメリさんが、
さまざまな登場人物とイマドキの若者の働き方について考察する連載「いいね!働き方コーデのオトナ診断」。
第7回は就職活動中の大学生、武田さんのお悩み相談を受けました。
武田さんは倍率の高い大手志向であり、現状での内定はゼロ。将来に大きな不安を抱えています。
ジョブメリさんは、誰もが知っている大手企業に入るだけが理想の働き方ではないことをわかってもらうために、
広告代理店の営業部で派遣社員として勤務する、佐藤さんの話を一例として紹介しました。

「新卒だからこそ大手企業に」との想い

ジョブメリさん:
本日はご相談いただき、ありがとうございます。
企業説明会を受けたり、エントリーシートを書いたり、面接を受けたりとさまざまな経験をされている
最中かと思いますが、就職活動において何がもっとも大変だと感じていますか?

進路に悩む就活生 武田さん:
シンプルですが、内定を取ることですね。まだ一社も内定をもらえていないので……。
周りには早々に就職先が決まり、もう海外旅行など遊びの計画を立てている友だちもいて、
そういう姿を見るとすごく焦ります。
自分が落ちた企業から内定をもらえた友だちもいて……正直羨ましいです。

ジョブメリさん:
内定が取れなくて、周りとも比べて焦ってしまうのが辛いのですね。
でもそのような壁に直面しつつも、自分を見つめ直して前向きに頑張り続けることが、就職活動においては大切です。
武田さんを欲しがっている企業はたくさんあると思いますので、気を取り直して精力的に動いていきましょう!

進路に悩む就活生 武田さん:
そうですね。会社を選ばなければ、行けるところはあると思います。
ただ、私は名が知れていて、経営も安定している大手の企業にしか行きたくありません。
名も知れていない中小企業では……。こう言っては失礼ですが、働く気力が湧かないのが本音です。

ジョブメリさん:
確かに新卒で入る会社は、その後のキャリア形成においても重要な意味を持つので、慎重に選ぶ必要があります。
でもね、大手企業に入ることだけが人生のすべてではないことは、声を大にして言いたいと思います。

進路に悩む就活生 武田さん:
ジョブメリさんの言うこともわかるのですが、やっぱり私は大手企業に就職したいです。
新卒入社って一度きりじゃないですか?確かに転職することはできますが、
社会人としての第一歩を踏み外すと、その後のステップアップもあまり期待できないですし……。

ジョブメリさん:
確かに武田さんの言うことは一理あると思います。
しかし、新卒で大手企業に事務職で入るというのは非常に狭き門なのです。
一昔前の一般職正社員は、今ではほとんどが派遣社員のポジションになっています。
また、総合職に関しては大手企業の方が同期も多く、競争率やプレッシャーがきつい傾向にあります。
それに社員がたくさんいるということは、リストラのリスクも高いですよね。

ちなみに厚生労働省が2017年9月に発表した「新規学卒就職者の離職状況」によると、
新卒入社してから3年以内の離職率は、高卒で40.8%、大卒で32.2%になります。
全体の1/3に当たる人が、比較的すぐに新卒で入社した企業を辞めています。
大手企業にかかわらずですが、新卒入社をゴールにしてはいけないと思います。
入社後にどんな働き方をして、どう社会に貢献していくのかにもっと意識を傾けるべきではないでしょうか?

進路に悩む就活生 武田さん:
入社後のことはあまり考えられていませんでした。
しかもそんなに多くの人が、新卒で入社した企業を辞めているのですね。結構衝撃的な数字ですね。
ただ、それでも大手企業に入りたいという気持ちは変わらないです。
無名の会社で働く自分がどうしても想像できません。

選択肢の1つとして存在する「新卒派遣」

ジョブメリさん:
武田さんはものすごく大手志向が強いのですね。
それは決して悪いことではありませんが、大手企業の新卒での正社員採用は一般職、総合職問わず本当に狭き門です。
新卒1年目は社会人教育を手厚く受けられるというメリットがあるので、私も正社員として勤めることをお勧めしています。
しかし、本当にどうしても大手企業にこだわるのであれば、「新卒派遣」という道を選ぶのも1つの手段かもしれません。

進路に悩む就活生 武田さん:
新卒派遣という言葉は初めて知りました。
派遣社員として企業に新卒採用されて、社会人となるということでしょうか。

ジョブメリさん:
そうです!ただ、それは本当に新卒で事務職として大手企業で働きたい、という希望がある場合の1つの手段にすぎません。
後に派遣社員として働くとしても、正社員として新卒入社を果たして、その後に自身の望む働き方を選んでいくという
選択肢の方がおすすめです。私の知り合いの佐藤さんは新卒入社した会社を辞めた後に派遣社員となりましたが、
現在は広告代理店の営業部で、イキイキと毎日楽しく働いています。

進路に悩む就活生 武田さん:
そうなんですね。佐藤さんがどんな方はわかりませんが、新卒で正社員として働いた後に
派遣社員になる人も結構いるんですか?派遣社員はボーナスも出ないのですよね?
派遣社員の給与水準は、正社員に比べて低いというイメージがあります。

ジョブメリさん:
もちろん、そのような選択をした武田さんの先輩はたくさんいますよ!
給与水準に関しては、その人の能力にもよるので一概には言えませんが、
佐藤さんは非常に優秀なので、それなりの給与をもらっています。
確かにボーナスは出ませんが、大手企業の一般職の方に比べると、確実に高い給与水準にあります。
単に「大手企業だから収入も多いはず」という考え方は正確ではないかもしれませんね。
職種によって給与には差がありますし。

進路に悩む就活生 武田さん:
え?派遣社員の方が給与を多くもらえることがあるのですか?それは知らなかったです。

ジョブメリさん:
派遣社員は確かに2015年9月の派遣法改正によって、同じ会社では3年以上働けなくなりました。
長く勤務することをお望みであれば、正社員採用の方が合っているかもしれません。
しかし、単純に高待遇や大手での就業を目指すのであれば、派遣社員を選んだ方がいいケースもあります。

ただ、繰り返しにはなりますが、新卒では規模感を問わず正社員として入社されることをおすすめします。
その方がその後のキャリア形成においては有利なのです。
それに、知名度はなくとも業界シェア率が高く、安定している会社はたくさんあります。
そういう会社はBtoBが多い傾向にありますが、知名度が高く人気の会社はBtoCが多く、
思ったよりも仕事がきついし風評にもさらされやすいというデメリットもあります。
ですから、企業規模や知名度ではなく、事業内容や仕事内容をしっかりと検討して
正社員で就職し、2年目以降に会社を辞めて派遣社員としてキャリア転換することも選択肢の1つですよ。

進路に悩む就活生 武田さん:
いろいろと驚かされました。私の視野が少し狭かったのかもしれません。
自分のリサーチ不足です。世の中には、たくさんの働き方があるのだと知りました。
しかも、入社後のプランを全然考えられていなかったので、キャリア形成も踏まえてちょっと考え直してみたいと思います。

まずは働き方の多様性を知ることが重要

ジョブメリさん:
私の主観的な意見ですが、武田さんのようにアクティブな方であれば、大手企業に限定することで
職種を狭めるよりは、将来のキャリア形成を考えて、多方面で活躍できる会社の方が向いていると思います。
新卒で入る企業の名前ばかりにとらわれるのではなく、その後の働き方をイメージした方がいいかと。
きちんと社会人としての基礎を学んだ後は、先ほど紹介した佐藤さんのように派遣社員として働いた方が
やりたい仕事ができるかもしれませんよ。

進路に悩む就活生 武田さん:
佐藤さんは普段、どんな働き方をしているのですか?ちょっと興味があります。

ジョブメリさん:
佐藤さんは仕事ができる人ですが、オンオフをしっかり分けています。どちらかと言うと、私生活を優先するタイプですね。
定時にはきっちり上がりますし、平日に週2でホットヨガのスクールに通っています。
自分のスケジュールを乱されるのが嫌なタイプなので、仕事においては何事も先回りして対応し、遅れがありません。
優秀な派遣社員の方は自己管理がしっかりできている印象があります。

進路に悩む就活生 武田さん:
そうなのですね。勝手なイメージで派遣社員の方はお茶くみや資料のコピーなど、
受け身で簡単な仕事ばかりをやっている印象でした。
結構アクティブに働くこともできるのですね。

ジョブメリさん:
そうですね。現場で使えるスキルを身につけるという意味では、派遣社員の方が有利かもしれません。
正社員でずっと同じ職場で働いていると、その会社でだけ、役立つスキルばかりを身につける傾向にあります。
いわゆる"社内での処世術"とでも言いましょうか。
そうしたスキルももちろん大切ですが、一歩外に出たときに通用しないケースが意外と多いものなのです。
だからこそ私は自由に、そしてアクティブに働きたい方に対しては派遣社員の道も積極的に紹介しています。

進路に悩む就活生 武田さん:
いろいろと派遣社員の方について誤解していたところがありました。
自分でもう一度、自己分析や業界・職種研究をしてみたいと思います。
そして、新卒入社をゴールとするのではなく、その後も自分らしく働ける道をしっかりと見極めていきたいです。

ジョブメリさん:
これからの時代は、大手企業の正社員になっても、リストラの対象になる可能性があります。
先行きが不透明なだけに、スキルを磨いてエンプロイアビリティを高めることが重要になるでしょう。
いろいろな働き方を吟味したうえで、武田さんが納得する今後のキャリア形成につながる企業に勤めればいいのです。

その後、自分のライフスタイルを重視した働き方や、身につけたいスキルがある場合、
または「やっぱり大手企業で働きたい」という想いがある場合は、派遣社員という働き方で
自分の生き方をデザインしてみるのもいいかもしれません。
業界内での正社員実績があれば、会社の規模にかかわらずキャリアの方向性転換も難しくはないですからね。

進路に悩む就活生 武田さん:
今日はありがとうございます。大手企業が第一候補であることは変わりありませんが、
大手以外でも、私が目指すキャリア形成にあう企業や、自己成長ができそうな企業も選択肢に入れつつ、
もう少しいろいろな働き方を模索していきたいと思います。
就職活動における視野が確実に広がったような気がします!

【今回のまとめ】
・「有名大手=安定&就労満足高」の発想は改めるべき。
・2社目以降派遣など正社員以外の働き方を選ぶことも可能。
・業界内での正社員実績があればキャリアの方向性転換も難しくない。

【登場人物】
ジョブメリさん:JCSで働くお仕事アドバイザー。

佐藤さん:広告代理店の営業部で派遣社員として勤務する26歳女性。
      自分の働くイメージを大事にしつつ、プライベートも充実させたいと考えている。

武田さん:大手志向が強く、安定した企業への就職を目指す大学生。
      ただ、職活動は芳しくなく、将来に大きな不安を抱えている。
      現状ではあくまで大手企業の正社員を第一に目指すというスタンスは崩していない。

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