第11回「いいね!働き方コーデのオトナ診断」~元経営者が語るこれからの社会で求められる人物像~

更新日:2018/10/19

第11回「いいね!働き方コーデのオトナ診断」
元経営者が語るこれからの社会で求められる人物像
~勇退後だから聞ける元経営者が実感した日本の働き方の変化~

仕事に価値(メリット)を提供する「Job Merit」のワークコンシェルジュのジョブメリさんが、
さまざまな登場人物とイマドキの若者の働き方について語り合う連載「いいね!働き方コーデのオトナ診断」。
第11回は年商100億円規模の会社を一代で築き上げ、先日その職務を果たして勇退した元経営者の本村さんと
知人を通じてお茶する機会を得たときのお話。
経営の最前線でしのぎを削っていた本村さんは、イマドキの働く若者である、広告代理店の営業部で
派遣社員として働く佐藤さんに対してどんな印象を抱くのでしょうか。
元経営者が語る、今求められる人物像とは・・・?

キャリアステップ論はもう過去の話

ジョブメリさん:
長年のお勤めお疲れ様でした!本村さんは一代で会社を築いたとのことですが、
まだまだ現場で働けるような活力を感じます。仕事をリタイアするということに未練はないのでしょうか?

勇退した元経営者 本村さん:
私は70歳になりますが、この年齢になるまでずっと走り続けてきました。
だからもうゆっくり休ませてくださいよ(笑)。
私のような老いぼれが威張りながら古い経営を行っていても、これからの時代を勝ち抜くことはできません。
次の世代に道を譲るべき時が来たと感じています。

ジョブメリさん:
そうですか。。。少しもったいない気もしますが、勇退はご自身の英断だったわけですね。

勇退した元経営者 本村さん:
もちろんです。経営者でいることには本当にエネルギーを使います。
もちろん、若い頃は「自分が会社を引っ張っていく」という活力に溢れていたので、
寝る間も惜しんで働いたものです。しかし時代も移り変わり、ガムシャラに頑張るだけでは
うまくいかないことも多くなってきているのですよ。
私のような古い考えを持ったトップは、一刻も早く交代すべきだと思ったのです。

ジョブメリさん:
去り際は潔さが大切だともいいますよね。本村さんの英断を尊重したいと思います。
ところで私は職業柄、派遣社員の方と話をする機会が多いのですが、元経営者の本村さんから見て
非正規雇用の割合が増えていることに関しては、どんな感想を持たれていますか?
具体的には広告代理店の営業部の派遣社員として働く、佐藤さんという素敵な女性がいるのですが、
本村さんの意見をお聞きしたいと思いまして。

勇退した元経営者 本村さん:
そうですか。私で良ければお答えしますよ。
まず非正規雇用の割合についてですが、それぞれが自分の働き方を見出すという意味では
良いことだと考えています。昔のように20代は若手、30代で中堅、40代で管理職のような
キャリアステップ論はもう崩壊しつつありますからね。
1人ひとりが自分の人生において、働き方を見直すべきタイミングに来ているのではないでしょうか?
何となく同じ会社に何十年も勤続するというのは、すでに時代に合っていないと思います。
まあ、私の会社は勤続年数が長い社員がたくさんいますから、時代にあっていないわけですが(笑)。

次に佐藤さんについてですが……。どんな働き方をしている女性でしょうか?
私の意見はその話をくわしく聞いてからにしましょう。

ジョブメリさん:
ご自身の会社では、年功序列のような旧式な制度を取り入れていたにもかかわらず、
現代の働き方についても寛容な姿勢をお持ちなんですね。
時代の変化に敏感なところは、経営手腕にも活かされたのだと思います。
佐藤さんに関しては、一言で言いますとすごく器用な方です。

週1でヨガ教室に通ったり、週末は合コンに出かけたりするなど、仕事だけでなく
自分のプライベートにもエネルギーを割く、オフの時間を大事にするタイプではあります。
しかし仕事においてはほぼノーミス。加えて周囲との調和するのが得意で、
どんなタイプの相手とでも、分け隔てなく一緒に働ける気立ての良い方ですね。

勇退した元経営者 本村さん:
確かに佐藤さんは、仕事、恋愛、遊びなどオールラウンドで達者な方のようですね。
そして、そんなどこでも働けそうな方が、総合職としてバリバリ働くのではなく、
自分のペースで派遣社員として働いているところが今風に感じます。
ビジネスというもの自体、会社のネームバリューや立場だけで、仕事が成り立つ時代は終焉を迎えました。
だからこそ、時代の変化に取り残されて、不況のあおりから大企業をリストラされる方も多いのでしょう。
これからはよりニーズに敏感な人が活躍できる社会になるはずです。

佐藤さんはこれからの時代に求められる人材?

ジョブメリさん:
本村さんは佐藤さんの働き方が今風だとおっしゃりましたが、そう感じたのは主にどの辺りでしょうか?
佐藤さん自身もこの話を聞いたら、きっと喜ぶと思います。

勇退した元経営者 本村さん:
それはやっぱりニーズに合った人材であることでしょうか。
つまり、求められていることに対して仕事で還元できる人であることです。
これまでの時代はとにかくがむしゃらに仕事をする人が評価されがちでしたが、
佐藤さんのように効率的に働き、さらに周囲と調和して働ける人材はすごく重宝されると思いますよ。

ジョブメリさん:
なるほど。確かに佐藤さんと一緒だとすごく働きやすそうですよね。
でもなぜ今の時代はがむしゃらに頑張る人が評価されにくくなったのでしょうか?

勇退した元経営者 本村さん:
がむしゃらがいけないというわけではありません。
ただ、仕事におけるオンオフがより重要になってきていると感じます。
これは私の持論ですが、これまでの時代はいいサービス、いい製品を提供していれば
成功を収められたように感じます。
ですから、プライベートも犠牲にして自分の仕事にとことん向き合った人が結果を勝ち取ったわけで。
それこそ私の若い時のようにガッツだけで勝負できた時代はわかりやすかったと思います。

しかし、今はインターネットを中心に情報がありふれた時代です。
それに伴い多様な価値観が生まれたことにより、いいサービス、いい製品を提供するだけでは
商売で成功できなくなってきました。競合がたくさんいて、すぐにそのサービスや製品が埋もれてしまうからです。そんな時代で活躍するには"相手のニーズを汲み取る"必要があります。

ジョブメリさん:
"相手のニーズを汲み取る"ということは具体的にどんなことでしょうか?

勇退した元経営者 本村さん:
そうですね。簡単に言い表すと"相手に満足してもらう"ことではないでしょうか?
いいサービス、いい製品を提供するということは言い換えると質の追求です。
ただ、これからの時代は質の高い仕事をするだけでは、顧客はもちろん、共に働く仲間にも
満足してもらえないと考えています。
質の高い仕事は大前提であり、それにプラスして"周囲との調和を生む柔軟性"が重要なのです。
その意味では、佐藤さんはこれからの時代でもっとも求められる人材なのかもしれませんよ。

ジョブメリさん:
確かに、能力が高くてもあまり周囲から評価されない人はいますよね。「あの人に仕事を頼みたくない」という人。そういう人は、相手の満足をあまり意識できていないのかもしれません。
確かに多様化する現代の働き方においては、うまく環境にマッチする柔軟性、
つまりニーズを汲み取ることは大切ですね。
その意味では佐藤さんは同世代でもトップクラスの力を持っていると思います。

勇退した元経営者 本村さん:
そうですね。時代に合った人材だと言えるのではないでしょうか。
私も経営者でしたので、たくさんの経営仲間がいました。事業の成果で言えばみんな成功者ですよ。
しかし、成功体験が多い人はニーズを汲み取るよりも、自身の我を通すことを優先してしまいがちです。
人は謙虚さを失った時に凋落していきます。
私と同様の古いタイプの経営者は、自身を顧みる必要があるかと思います。

柔軟性や協調性は採用基準でも重視される傾向に

ジョブメリさん:
本村さんの話を聞いてなんだか納得してしまいました。
経営者のタイプも時代とともに変わってきている気がしますね。
昔は我が強いワンマンタイプが多かった気がしますが、今は友だちのような調和タイプの人も
増えているような気がします。これも時代の流れですかね。

勇退した元経営者 本村さん:
経営者も1人のワーカーとして、周囲を尊重できるタイプでないとついてくる人もいなくなってしまうでしょう。
「頭がいい」「仕事ができる」「能力が高い」というだけが経営者のあるべき姿ではないのです。
後は自分の考えや、価値観をむやみに押しつけるのもナンセンス。
多様な考えがあって当たり前の時代に、押しつけは一番良くない要素だと思います。

ジョブメリさん:
そうですよね。そうした押しつけがましい経営者とは、一従業員といえども一緒に働きたくないと私も感じます。

勇退した元経営者 本村さん:
今は経営者が自分のやり方を押し通すのではなく、従業員の要望を実現してあげることも重要です。
私は実現できませんでしたが、副業や週末起業を容認する企業が増えてきています。
経営者も労働者のニーズを汲み取り、従業員が望む環境を整備する必要があります。

その反面、「今は多様性、個性が認められるべき時代だから、一生懸命やっている私のやり方、
スタンスは受け入れてもらえるべき」「これが私という人間だし、私がいいと思っている部分を評価するべき」
という従業員側からの押しつけも、、昨今の人手不足の中で感じられます。しかし、それも違うと思います。
「ありのままの私を受け入れて!」というのは、それこそ単なる自己主張で、それを押し付けるのは
もはや経営者に対する逆パワハラみたいなものですよ(笑)。

ジョブメリさん:
経営者も従業員も、自身や仲間の働く環境について真剣な方が多いと良いですね!
現在は雇用においても「一緒に働きたいかどうか、周囲と協調性をもって働けるか」という
柔軟性や協調性は、日本の採用基準で高い比率を占めているようです。
佐藤さんのように、一緒に働く人が働きやすいように考えながら、自分が求められているタスクをこなし、
そのうえで自分のスタンスを貫くことが重要なのかもしれませんね。
経営者ももちろんですが、雇われる側もお互いのニーズを汲み取る必要があります。

勇退した元経営者 本村さん:
そうです!”ニーズをくみ取る”というとなんだか難しいようにも、気疲れしそうとも感じますが、
ただお互いがお互いを「思いやる」気持ちを持ち合わせていること、これでよいのではないでしょうか。
そうした周りの人たちのニーズに敏感な人が増えれば、仕事においても満足度が高まりそうですね。
今日は私が元経営者として何かを伝えなければと思っていましたが、ジョブメリさんとお話したことで
私の方が気づかされることも多かったように思います。
自分のこれまでの経営方針に対する戒めとして、きちんと心に留めておきたいと思います。

ジョブメリさん:
いえいえ、本村さんが立派な経営者だったからこそ、お話しする中で大事なことが
言葉になって出てきたのだと思います。

勇退した元経営者 本村さん:
そうだといいんですが。ところでね、今日話を聞いて佐藤さんに対して興味が湧きました。
仕事内容や業種、環境にも左右されずに活躍できる今風の人材だと確信しました。
次回は佐藤さんも含めてお茶でもしましょう。

ジョブメリさん:
早速、佐藤さんをヘッドハントされるんですか?……さすが佐藤さん!
引っ張りだこでうらやましいなぁ、私じゃだめですかね(笑)?
今日はありがとうございました!またこうして話を聞ける機会があればぜひ。
佐藤さんもきっと本村さんの話に勇気づけられるはずですよ!

【今回のまとめ】
・時代の変化に伴い経営者も労働者も変化を求められている。
・"相手のニーズを汲み取る"ことが仕事における満足を生む。
・柔軟性や協調性は採用基準でも重視されている。


【登場人物】
ジョブメリさん:JCSで働くお仕事アドバイザー。

佐藤さん:広告代理店の営業部で派遣社員として勤務する26歳女性。
     自分の働くイメージを大事にしつつ、プライベートも充実させたいと考えている。

本村さん:年商100億円規模の会社を一代で築き上げ、先日その職務を果たして勇退した元経営者。
     昔は従業員に対して鬼のように厳しかったようだが、勇退後はその面影はまったくなく、
     非常に寛大な印象。時代の変化を敏感に汲み取っている。

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