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FIREを目指すには、どのくらい資産が必要?

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FIREを目指すには、どのくらい資産が必要?

相山 華子(あいやま はなこ)

相山 華子(あいやま はなこ)
1997年慶應義塾大学卒業後、山口放送株式会社(NNN系列)のテレビ報道部記者を経て、2002 年からライターとして活動。各種ウェブメディア、企業広報誌などで主にインタビュー記事を担当するほか、外資系企業の日本語コンテンツ監修も手掛ける。

経済的に自立して早期退職を目指すライフスタイルFIREが注目を集めています。確かに、若くして経済的な自由を手に入れ、悠々自適な生活を楽しめたら、素晴らしいですよね。では、具体的にどのくらいの資産を準備すればFIREの夢が叶うのでしょうか?FIREを目指したい方に役立つトピックスを厳選してご紹介します。

CONTENTS

そもそもFIREとは?

FIREは、Financial Independence, Retire Earlyの頭文字を取った言葉で、経済的に自立して早期退職を目指すライフスタイルを指します。もともと欧米で流行したライフスタイルでしたが、近年日本でも若者を中心に注目を集め、理想のライフスタイルとしてメディアなどで取り上げられる機会も増えています。
最近でこそ働き方の多様化が叫ばれるようになりましたが、日本ではまだまだ新卒で就職⇒定年まで働き続けるライフスタイルが一般的。ごくまれに、定年を待たずして退職(=早期リタイア)する人がいる程度です。

早期リタイアとFIREの違いは?


しかし、早期リタイアとFIREは明確に異なるライフスタイルです。

早期リタイアをする理由は、家族の介護、地方移住などさまざまです。もちろん、中には「早めに引退して悠々自適な暮らしをしたい」という理由で早期リタイアする人もいますが、FIREのように「経済的に自立」して何不自由ない生活を送れるとは限りません。現役時代の貯金を取り崩して節約生活を送る、あるいはアルバイトをして生活費を稼がねばならない人も少なくないでしょう。一方、FIREの場合は「経済的に自立していること」が第一条件。例えば、株や不動産への投資で不労所得が得られるようになってから、つまり運用益だけで生活できるようになってから、早期退職することが「FIRE」であり、そうでない場合は単なる「早期リタイア」ということになります。

FIREの方法は、1つじゃない!

このように投資による資産形成が大前提となるFIREですが、正確には本人の考え方やライフスタイル、資産の規模によって大きく以下の4タイプに分けられます。

FIREには4タイプある

(1) Fat FIRE
不労所得だけで余裕のある生活ができる理想的なFIRE。入念な準備が必要。
(2) Lean FIRE
不労所得だけで生活はできるが、余裕を持って暮らすには十分ではなく、相当な節約が必要。「FIREして旅行や趣味を楽しみながら悠々自適な生活を送りたい」という人には不向き。
(3) Coast FIRE
不労所得だけで生活できるが、ストレスのない範囲で仕事も続けるライフスタイル。社会とつながりを持ちたい人、社会貢献したい人に向いているライフスタイル。
(4) Side FIRE
別名:Barista FIRE 。不労所得+労働収入で生活するライフスタイル。完全なFIREになるには不十分だが、仕事量を減らしても生活できるくらいの不労所得がある。Fat FIREやCoast FIREほど余裕のある生活はできなくても、コーヒーショップでバリスタのアルバイトをするくらいの気軽な仕事で労働所得を得ながら、そこそこ自由な生活を送ることができる。


4種類のFIREのうち、皆さんはどのFIREを目指したいですか?①のFat FIREは難しくても、②のLean FIREや④のBarista Fireなら手が届きそう!という方が多いのではないでしょうか。まずは、自分が理想とするFIREを決め、それを実現するにはどのくらいの資産が必要かを考えてみましょう。

FIRE実現に必要な資産の計算方法は?

では、FIREするには、具体的にどのくらいの資産を作ればいいのでしょうか?
まず理解しておきたいのは、この問いに対する「正解」は人によって異なるということです。一言に「悠々自適の生活」といっても、その基準は人それぞれで、「月に30万円あれば余裕を持って暮らせる」というタイプの人もいれば、「100万円ないと絶対に無理!」という人もいます。せっかくコツコツと準備してきたのに、いざFIREしてみたら運用益だけでは足りなくて、貯金に手をつけなければならない状況になると不安ですね。まずは、慎重に目標金額を決めておきましょう。

4%ルールを目安にしよう


目標金額を決める際の目安としては、「4%ルール」が知られています。
「4%ルール」とは、アメリカ・トリニティ大学の資産運用に関する研究から導かれた理論で、「年間の生活費の25年分の資産を貯めて、その資産を年4%で運用していけば、資産を切り崩すことなく生活できる可能性が高い」という考え方のことです。4%という数字は米国の一般的な株価の成長率(7%)から物価上昇率(3%)を差し引いて算出されたものです。簡単に言うと、資産運用によって資産を毎年4%程度増やし、その4%以内で生活すれば資産は目減りしないということですから、とてもわかりやすい理論だと言えます。


例えば1億円を年4%で運用できれば、運用益は400万円。1年間の生活費を400万円以内に抑えることができれば元本である1億円を切り崩さずに済むので、資産は減らずに済みます。もっとも、物価上昇が著しい最近の日本では年400万円の運用益だけでは、あまり余裕のある暮らしはできないという人も多いのではないでしょうか。「年に最低でも500万円必要」という場合は、500万円×25年分=1億2,500万円の資産が必要ということになります。


とはいえ、「生活費の25年分もの資産を作るのは大変・・・・・・」とやる気をなくしてしまう人もいるでしょう。その場合は、先ほど紹介したSide FIRE(不労所得+労働収入で生活するライフスタイル)を試してみるのはいかがでしょうか?。FIRE後の生活費が年400万円の場合、その半分の200万円を労働収入で補えば、資産形成の目標額は200万円×25年=5,000万円に抑えられます。このように最初から実現不可能な目標を立てるのではなく、無理のない目標を立てて着実に資産形成に取り組むことが大切です。

資産はどう作ればいいの?

目標額が決まったら、いよいよ資産形成を始めましょう。
資産形成というと、すぐに「投資」を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、少ない元手で投資を始めても大きな運用益は望めません。まずは、①支出の最小化、②収入の最大化、③貯蓄の徹底に取り組みましょう。

投資の前にやること

(1)    支出の最小化


家計を見直して、無駄な支出をなくしましょう。特に毎月何となく支払っている携帯電話代、保険料、光熱費など固定費の支出を見直すのが有効です。また、車や家電製品など利用頻度の低いものは、シェアリングサービスやレンタルを利用するなどして支出を抑えることを検討しましょう。

(2)    収入の最大化


資産形成には収入を増やす努力も欠かせません。給与所得者の場合は、仕事に有利な資格を取得して資格手当をもらう、営業成績を上げて手当をもらうなど、努力次第で給与が増やせる可能性も。副業が禁止されていないのであれば、終業後や休日に副業をすることも視野に入れましょう。最近は在宅でもできるアルバイトを探せるサイトが充実していますので、一度チェックしてみるのもおすすめです。

(3)    貯蓄の徹底


節約して浮いたお金、副業で得たお金は安易に使ってしまわず、貯蓄に努めましょう。「手元にお金があると、ついつい使ってしまう」という人は、普段の生活費を管理している口座とは別に貯蓄専用の口座を作ることがおすすめ。例えば給料が出たらその日のうちに半分を専用口座に移し、残り半分で生活せざるをえない状況を作ってしまえば、自然とお金が貯まりやすくなります。毎月決まった額をコツコツと貯められる積立預貯金もおすすめです。ちなみに、預金と貯金は預ける金融機関によって使い分けられる言葉です。預金は銀行、信託銀行、労働金庫などに預けるもので、貯金はゆうちょ銀行やJAバンクなどに預けるものです。


ある程度貯蓄ができたら、効率的に増やすために投資を検討しましょう。ただし、全額を投資に回すのはハイリスク。病気になって働けなくなった場合などいざというときを想定して手元にまとまった資金を残しておくことも大切です。

憧れのFIRE!デメリットも頭に入れておこう

貯蓄を元手に投資を始めて運用益が得られるようになると、いよいよFIRE生活が現実味を帯びてきます。毎日の通勤や仕事上の責任から解放され、自分の好きなように時間が使えるFIRE生活への夢は膨らむばかりでしょう。しかし、ここで忘れてはならないのは、FIREにはデメリットもあること。以下のようなデメリットを理解した上で、FIREの準備をすすめるようにしましょう。

FIREの主なデメリット

資産運用が計画通りにいくとは限らない

株式や投資信託などの投資商品の運用には、一定のリスクがあります。いわゆる4%ルールを参考に年4%の利回りを想定していても社会情勢や金融政策の変化により4%の安定した利回りが期待できないこともあります。そういったリスクを想定して臨機応変に投資対象を変えるなどの対策を取ることができるよう、FIRE実現後も社会情勢の変化や金融政策などに関する情報収集や学びを継続することが大切です。

年間の支出が増えることもある

例えば「年間の支出は400万円」と想定してFIRE生活を進めても、家族の介護や自身の病気・ケガなど思いがけぬ事情で支出が増えてしまう可能性は十分考えられます。予想外に支出が増えても対応できるよう、FIRE後の生活資金については「ギリギリ生活できる金額」ではなく、「余裕をもって生活できる金額」を想定して計画を立てるのが望ましいでしょう。

仕事がない毎日に耐えられなくなることもある

仕事を辞めてFIRE生活に入ると、仕事上の知人や同僚と会う機会が減り、毎日届いていたメールやかかってくる電話も減るため、刺激が減っているような気がすることもあるかもしれません。。また、仕事で得られていた達成感が得られなくなるため無力感に襲われ、日々の生活に張り合いを失ってしまうことや、外出する機会が減り身なりに構わなくなり老け込んでしまうという可能性も考えられます。毎日があまりに暇すぎるから、再就職しようとしても、思うような条件で再就職できるという保証はありません。こうした状況を避けるためには、日常的に仕事以外の世界で人脈を築いておくことや自分のスキルが活かせる仕事以外の場所を見つけておことが大切です。

派遣で働きながらFIREライフを楽しもう!

以上のようなデメリットも鑑みると、会社員だった人がいきなり仕事をやめて本格的なFIRE生活に入るのは、少々ハイリスクであることがわかります。まずは仕事をしながら始められるSide FIREから始め、自分がFIREに向いているかが確認できてから本格的なFIRE生活に入るかどうかを判断するのが賢明でしょう。

Side FIREにオススメ!派遣という働き方


Side FIREは不労所得+労働収入で暮らすスタイルですが、これまで通りフルに働いていたのではFIREの醍醐味は感じられません。今まで週に5日働いていたのなら3日程度に減らしてみる、1日の就業時間を8時間から6時間程度に減らしてみるなど仕事にかける時間や労力を減らして、自由時間を楽しむことを忘れないようにしたいものです。。その場合に、おすすめなのは「派遣」という働き方です。


派遣なら自分の働きたい曜日や時間、場所を決めた上で、適性や条件に合う仕事を紹介してもらえます。契約時に担当する業務内容があらかじめ決められているのでイレギュラーな出張や残業、転勤などもなく、ストレスなくプライベートも楽しみながら働くことが可能です。最近では働き方の多様化を背景に、さまざまな業界や職種で派遣社員を募集しています。まずはサイトで自分の条件にあう仕事がないか、チェックしてみませんか?Side FIREにぴったりの仕事がみつかるかもしれません。

まとめ

  1. FIREは、近年、自由な時間を楽しむ理想のライフスタイルとして注目を集めている。ポイントは「経済的に自立」しているかどうか。

  2. 投資による資産形成が前提となるFIREだが、種類は一つではなく、本人の考え方やライフスタイル、資産の規模によって大きく4つのタイプに分けられる。

  3. 実現に必要な目標金額を決める際には、「年間の生活費の25年分の資産を貯めて、その資産を年4%で運用していけば、資産を切り崩すことなく生活できる可能性が高い」という4%ルールを目安にする。

  4. FIREのための資産つくりには、まずは支出の最小化、収入の最大化、貯蓄の徹底に取り組む。

  5. 毎日の通勤や仕事から解放され自分の好きなように時間が使えるFIREだが、十分にデメリットも理解をした上で準備を進める。

  6. 不労所得+労働収入で暮らすSide Fireは仕事をしながら始められる。おすすめの働き方は「派遣」。働きながら、自由時間を楽しむことを忘れずに、FIREライフを楽しもう。

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